R25エンジン特有の不具合事例
レースユースで起こる可能性の高い不具合です。
今年から始まるJP250ヤマハユーザーの方の参考になればと思い載せました(これが現実です)
一番致命的なのがピストンセカンドランドと2NDリングの摩耗でしょうかね
ピストンはセカンドランドの当たりがキツク出る為、錫メッキの下に施してある鉄系メッキが摩耗し
アルミとアルミの摺動になり最終的には焼き付きを起こしてしまいます
画像のピストンで交換時期になります(2500km)
スカートの剛性も低い為、スラスト方向の寸法も大きく減寸していますので、実測しないで目視での判断は危険です!
セカンドリング
ダイアシルはハイシリコンアルミを使用し、スリーブ面のみエッチングによりシリコンを析出させ耐摩耗性を出しています。
そのため大きなシリコンにより強度の弱いセカンドリングが異常摩耗を起こすことが有ります(画像は1500km使用ですが、すでに1000km走行時に一度交換しています)
成型後の冷却プロセスにより、大きなシリコンが介在してしまいますので・・・量産品はこんなものでしょうかね?
開発している方は解っているのに、コストでプロセスを変えれないんでしょうね(涙)
すっかり有名ですが、言わずと知れたベースガスケット
変型する原因はわかるのですがレギュレーション的に対策できませんので
1500km交換で対応するしかありません
ケースに変形が出るくらい剛性が低いです
メタル
完全に消耗品です
特に2番クランクメタルが危険です
クランクケース
カウンター側のベアリング部の摩耗が出ますので、1年でケース交換になるかと思われます
クランクシャフト
スターターギヤ部に編摩耗が出ます
原因的にはスターターモータの取り付け状態が悪い場合に起こる可能性が有ります。
シフトドラム
非分解の部品ですが、センターボルトが勝手に緩む時が有ります。
ピストンピン
軽い焼き付きが発生します。
カムチェーンも2000kmを超えると、ギンクが発生します。
1500kmおきに点検すれば何とかレースには使えると思われますので、こまめにメンテしてあげてください。